ぼくたちの、きせき。 「放浪息子」 15巻

ぼくたちの、きせき。 「放浪息子」 15巻
10年以上続き、アニメ化もされた放浪息子の最終巻がついに出ました
モデルの仕事を始めてから、前のように男の子になりたいと思わなくなった高槻さん。
けどそれは、女の子になりたいにとりんに対する裏切り行為なんじゃないかと考えてしまう。
そんな中にとりんは女装して安那ちゃんとデートしたりする。この方が双方にとって都合がいいのだ。
その恰好で一人で買い物をしたりするのだが、陰で店員に女装してるんじゃ、と疑われてしまう。
にとりんはもう高三。そりゃあ声変わりしたり、首が太くなったり、毛も剃らなくちゃいけない。
それはにとりんも分かっていて、女ものの服を着て、安那ちゃんの事が好きな男だと自覚し始める。
考え方は変わっていくもので、昔はそうだったとしても、成長していくうちにそれは薄れたり、違った考えを持つようになっていく。
昔の自分の言葉が絶対というわけではない。だがその言葉が今の自分を縛ってしまう。
体だって成長する。女性の隣にいる、女装した自分。男なんだと思い知らされる。
今は若いから昔のようにやっても良いかもしれない。でもこのまま大人になったら…いや、早く大人になってそういうお店で働きたいと思うのがにとりんである。
昔の同級生のブログで女装した自分が晒されてしまった。
コメントに書かれている「でもやっぱり骨格が男」に心抉られる。
多分、これがきっかけでにとりんは小説を書き始める。自分の記録として残す為に。
段々とにとりんを意識し始める高槻さん。
その日会えなかっただけで寂しいと感じ、偶然外で出会って、少し喋って、好きになったと思う。
高槻さんは過去ににとりんに告白されてるけど、当時は本当に子供だったから…。
数日後高槻さんは自分はもう男の人になりたいとは思ってないこと、にとりんの事が好きだということを伝えた。
高槻さんは男の子になりたかった。
けど、男の子になるのをやめた。
にとりんはずっと女の子になりたかった。
後ろ指を指されず、親にも叱られず、学校で悪目立ちもしなく、女の子の服を堂々と着られる。
そしたらやり過ごせられる…けど、にとりんはそうじゃなかった。見栄えはするけど、成長とともにそれはいびつになってしまった。
でも、それでも、女の子になりたかった。
この小説は見てもらうのは少し恥ずかしい。
でも、これはぼくの記録なのだ。
終わった…終わってしまった…10年以上続いた放浪息子がついに終わってしまった。
高槻さんは男の子になる気持ちをやめ、にとりんは女の子になる気持ちをやめず生きていくのか…もう泣いたよ、ラスト号泣っすよ。
手繋いでもらったとき流した涙の理由ってなんだったんだろう。
自分だけ異性になりたい気持ちをやめたことに対する罪悪感なのか、それとも今までありがとうだったのか、初めての恋と失恋になのか。
まーどっちもだろうよ。なんて優しい涙なんだ高槻さん………ほんと幸せになってほしい。
121話表紙の高槻さんがほんとに女の子で死にかけた。美少女過ぎるでしょ…。
15巻に出てくる女装にとりん、ほんとに女に見えない。
前までは違和感があれどまだ女に見えてたのに、マジに15巻は「あ、男だ」って一目で分かるコマがかなりある。
P50とかウィッグ新しくしてからとか…見てられなかったよ正直。
最後の家出るとこなんて完全に好青年だからなぁ…これも成長か…。
ちゅーかさ、にとりんナにし過ぎじゃないですか!?もう隠すことなく致してるじゃん!
や、高校生だから良いんだよ別に!前からそういう描写あったし!でもギャグかってくらいねじ込んでるじゃん。
そら土居さんじゃなくても笑うぞ!高槻さんの告白にビックリして~ってなんだよ!
…大学通いながらユキさんとこの?店で働くのかね。
千葉さん、最後の最後に佐々ちゃん立ち出来たね…でも相手がどーにも女癖悪そうな佐々木ってのが気にくわない。
マジに佐々ちゃん泣かせたら千葉さんに紳士用傘渡してくるわ。いや、手汚させるのも悪いし俺が殺す。
昔高槻さんとどうこうやりあった訳が判明しましたね。自分にはなかったからか…うん、まぁ、子供のころだったしね。
今では、というより今でも高槻さんやにとりんを大切に想ってるのは変わらないしいいんじゃないでしょうか。
デンジャラスビューティーからの卒業…千葉さん、おめでとう。
アニメ版放浪息子のにとりん立ち素晴らしかったよね。あれがオリ展開とか今でも信じられない。二期やって。
佐々ちゃんなぁ…なんで佐々木なんだよ糞が!クソクソクソ!や、佐々ちゃんがいいならいいんですよ俺は…。
ただ、ただね、泣かされないかなぁって、「あんまり女の子にひどいことしちゃダメだよ?」っつってるとこがさ、もうさ…クソァ!!
でも佐々ちゃんが誰かを好きになって、付き合うなんて誰が止められるでしょうか。それはもうしょうがないんですよ。
まこちゃんもユキさんとこで働くのかぁ。にとりん共々、今後も頑張ってって欲しいです。
にとりんみたいな見栄えのする箱は持ってなかったけど、それでも自分のやりたいことを貫き通して凄いなぁと思うよ。
気の持ちようなんだよな結局。卑屈になって心までいびつになっちゃ駄目なんだよな。
土居さんは過去に酷いことしたけど今ではいい友達になったね。
にとりんの小説読んで意見言うし、千葉さんとも仲直り出来たし。ってーかなにさらっと告白してんだよ!でも千葉さんの超可愛い照れ顔見れたから許す!
にとりんは女の子になりたいこと、高槻さんは男の子になるのをやめたこと。
最後に自分の内に秘めた秘密を誰かに伝えて楽になれてよかったよ。
誰かを大切に想うからこそだよなぁ…にとりんが母親に自分の口からチアリーダー立候補したこと言うとことかね…色々あったからね…。
登場人物全員が肉体的、精神的に成長したね…。
自分のなりたいもの、やりたい事を貫き通し、大切な人に報告したにとりんとまこちゃん。
自分の変わっていく気持ちに決着を付けた高槻さん。
自分の気持ちだけ言うだけでなく、ちゃんと相手の話を聞き、尊重し、協調出来るようになった千葉さん。
自分の気持ち、相手の気持ちを再確認し、それを受け入れ一生着いていくことを決めた安那ちゃん。
他、誰かを好きになった佐々ちゃんや、例の件で千葉さんと仲直りした土居さん等等。
目に見えてかわったなー思うのってやっぱ土居さんだよな。例の件は俺も一生忘れないよ!
本当にさ、アニメになったけど本編の1/3しかやってないんだよね。
小学生~高校生までやってるからしゃーないんだけどさ、マジに小学生編読んでから見ると楽しさ倍増よ。
しかもリアタイ分だとユキさんの回想カットされてんだよね…残念。
だからアニメ見て気になった人は漫画も読んでほしい。これ青い花にも言えるけど。
単行本裏のにとりんが「二鳥さん」になってんのがもおおおおおおおおおおおおおおう。
そういうことなんだよ、そういうことなんだよね。にとりん、ほんとに幸せになってくれ。
本当にこの作品に出合えたことに感謝してる。
15巻を読み終え、一つの歴史が終わってしまったことは残念だけど、登場人物の生きた軌跡を確かに見届けた。
最終的にお互いの考えは別々のものになってしまったけど、それでも関係が変わることはないでしょう。
志村貴子先生本当にお疲れ様でした。渋谷TSUTAYAで行われてる原画展絶対行きます。
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